世界トップのTikTokとその中国版が支える中国ライブコマース市場
2022年1月12日(現地時間)、モバイル関連の分析調査企業の米App Annieは2021年のモバイル市場に関する包括的なレポート「モバイル市場年鑑 2022」を発表しました。当レポートによりますと、世界アプリ別のダウンロード数トップ10は、TikTok、Instagram、Facebook、WhatsApp、Telegram、Snapchat、Facebook Messenger、Zoom、CapCut、Spotifyでした。(資料:ITmedia Mobile)。また。Sensor Towerの公開データによりますと、世界トップのTikTokは2018年から3年間連続1位でした。本日は世界トップのTikTokと、その中国版が支える中国ライブコマース市場について紹介させていただきます。
TikTokについて
TikTokとは、ByteDance(字節跳動)が運営する動画に特化したSNS配信サービスです。2016年9月20日に、中国市場で初リリースされたのですが、2017年5月からiOSおよびAndroidに国際版を提供しました。そして、2018年に別の中国のソーシャルメディアサービスMusical.ly(英語版)と合併したのをきっかけに世界中に広がりました。現在、中国版TikTokがドウイン(Douyin、抖音)、国際版TikTokがティックトックと区別されますが、二つとも大変人気を集めています。
国際版TikTokについては、2022年中に、15億人の月間アクティブユーザー数(以下MAU)を突破するとApp Annieが予測しています。また中国版TikTokについては、2021年6月に、MAUが6.97億人を超えたと、BigData-Researchが公表しました。中国版TikTokは既に中国のSNSマーケティングで最も欠かせないプラットフォームにまで成長しました。
続いて、中国版TikTokの特徴とマーケティングで活用する方法を紹介します。
中国版TikTokしか持たない EC機能
中国発のTikTokですが、中国ではDouyinと呼ばれ、国際版とは多少の違いがあります。ショートムービーを軸した投稿やライブ配信ができるところは同じですが、最大の特徴はDouyinに中国市場むけEC機能が充実していることです。
DouyinがEC店舗の機能を実装したのは、2020年6月までさかのぼります。以来、ByteDanceが立ち上げたEC部門が当事業を牽引してきました。その後、アプリ内でショップを開設することができるだけではなく、投稿したショートムービーやライブ室に関連商品の購入リンクを設置することもできるようになりました。そこで、消費者はアカウントのプロフィール欄にあるカートアイコンからショップに入ってショッピングすることができると同時に、ショートムービー再生画面にあるオレンジ色の購入リンクやライブ室にある商品購入ボタンから商品購入ページへ移行することができるようになりました。
現在、Douyinは日本を含め、中国以外の法人に向け、国際店舗の申請をオープンしましたが、審査制のため世界的に有名なブランドしか出店できないのが実態です。それ以外のブランドは、中国の現地法人や個人事業主の営業許可書でEC開店を申請するのが一番早い方法なので、原則として中国に国内在庫を置く必要があります。
中国ライブコマース市場はさらに拡大
DouyinにEC機能が装備されたことにより、宣伝効果や広告効果の以外、販促効果が非常に目立つようになりました。Douyinは既に中国の代表的なライブコマースプラットホームになっております。
Douyinの運営元のByteDance は2020年、DouyinはDAU(デイリーアクティブユーザー数)6億人、ライブコマースGMV(流通取引総額)5,000億元(約9兆円)を突破したと公表しました。大手会計事務所のKPMGがアリババ集団傘下のアリ研究院と発表したKOL(インフルエンサー)によるライブコマースに関するレポートによると、2020年の中国のライブコマースの市場規模は1兆500億元(約18.9兆円)であり、Douyinの2020年の市場シェアは47.6%と推測しています。
ジェトロが2021年7月に公開した中国ライブコマース市場データによりますと、2020年末時点のライブコマースの利用者数は3.88億人となり、インターネット利用者の39.2%を占めます。ライブコマース利用者は、年齢別では40歳以下が95%で、販売商品については、アパレル、食品、バッグ類、化粧品・スキンケア用品などが最も人気です。これらの商品は越境ECでも販売が可能なため、ライブコマースの急成長に伴い、日本から生中継しながら商品を売る企業も増えてきました。
中国版TikTokの躍進により、アリババグループやJDグループが牽引したEC市場に新興勢力が台頭していくことになります。ライブコマースはまだ日本では身近な存在ではありませんが、中国ではすでに社会インフラとして定着されています。スマートフォンだけで商品の認知、興味喚起、シェア拡散、購入が完結するライブコマースは、スマートフォン依存度の高いZ世代(1996年~2000年代初頭の生まれ)の価値観と合致し、今後もさらに成長を続けることでしょう。またそれ以上の年代でも、すでにライブコマースという新しい購入スタイルに馴染んできているので、中国のライブコマース市場が拡大することは間違いありません。
中国市場で成功するためには、中国式の売り方にチャンレンジする必要があります。その答えはずばり「ライブコマースへのチャレンジ」です。ダイレクトチャイナは、これから中国でビジネスを検討される日本の企業さまに、物流とマーケティングを組み合わせて幅広いサポートをさせていただいております。特に、ダイレクトチャイナは中国市場むけにライブコマース制作と配信を行う、中国系マーケティング会社と提携しておりますので、はじめてのライブコマースについても詳細のご相談に対応させていただいております。中国市場向けのライブコマースを検討したい企業さまからのお問合せを心待ちにしております。
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