皆様、こんにちは!ダイレクトチャイナをご愛読いただき誠にありがとうございます。
今回は、皆様が越境ECにより低リスクで挑戦するために、有益な補助金について丁寧に解説させていただきます。
現在、ビジネス関連の補助金は3000種公募されていますが、そのすべてを把握することは非常に難しいでしょう。越境ECビジネスをこれから立上ようと考えている方が当レポートの読者の皆さんの中には多いとおもいます。今回は、皆様にとって越境ECに検討できそうな補助金について解説してまいりますので、ぜひ参考にしてください。
■補助金と助成金の違い
まず、補助金と助成金とは何が違うのでしょうか?補助金と助成金はどちらも公的機関(国や地方公共団体)から支給されるお金のことを指します。一見同意語に見える言葉ですが、実際には使い分けがあります。
まず、「助成金」とは、主に厚生労働省が管轄するものであり、要件を満たせば受容できる可能性が高いものです。助成金制度の目的は、企業に対して支給されるものが多いですが、その多くが国民の生活やの安定を支援するものです。
一方、「補助金」とは、主に経済産業省や自治体が管轄で、採択件数や金額が予め決まっているものが多く、申請したからといって必ずしも受給できるわけではありません。補助金制度の目的は、企業の「事業拡大」や「設備投資」といったビジネスに関連する費用のサポートです。
■事業再構築補助金とは
事業再構築補助金とは、先ほどご説明した通り「補助金」なので、企業の事業サポートを目的として始まった、中小企業向けの選抜型の支援制度です。具体的には以下の事業再構築が対象です。
出典:成長戦略株式会社4月25日セミナー資料
簡単にまとめると、補助金の対象になるためには、まったく挑戦したことのない新たな市場に挑戦してみるか、既存の事業、製品に新しい要素を入れることが必要です。
また、枠は以下の6つになります。
出典:成長戦略株式会社4月25日セミナー資料
上記の枠の中でも越境ECにで申請しやすい枠は「成長枠」と「物価高騰・回復再生応援枠」です。特に後者の物価高騰・回復再生応援枠は既存市場が縮小している(任意の3か月の売上が前年を下回る場合)に適応されますし、申請までの調査費や専門家の費用なども事前着手が認められるので活用範囲が広いといえます。また、補助金額は従業員数により細かい取決めがあります。
成長枠の場合
【従業員数20人以下】100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】100万円~7,000万円
物価高騰対策・回復再生応援枠の場合
【従業員5人以下】100万円~1,000万円
【従業員6~20人】100万円~1,500万円
【従業員21~50人】100万円~2,000万円
【従業員 51 人以上】100 万円~3,000 万円
詳しい内容は以下のリンクを参照いただけると幸いです。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo.pdf
■採択事例
第8回の事業再構築補助金は、12,591社の応募の応募に対して、6,456社を補助金交付候補者として採択されました。以下は採択された一例です。その中には中国関連で採択された案件も130件ほどありました。
業種 | 商材 | 概要 |
製造業 | 弁当 | オフラインの需要減少に対して、ECサイト運営に業態転換 |
製造業 | 惣菜 | 老舗の惣菜店が「代替肉製造」に挑戦 |
卸・小売業 | ペットフード | ペットの「家族化」傾向の加速に対応した無農薬ペットフードの開発、全国に販売展開 |
農業 | 豚肉 | 豚肉の食肉販売業の許可を得るための設備投資 |
運輸業 | 梱包材 | 精密機械特化のグリーン梱包事業への参入 |
■要件
中国越境ECの事業再構築補助金の採択のポイントは、今年度は少し条件が変更になっていますが、2つあります。製品の新規性と市場の新規性です。
製品の新規性の点から解説すると、これは事業再構築補助金を活用して越境ECのビジネスを始めて立ち上げる場合、すでに日本国内で流通している製品よりも、中国にむけて新しい製品を投入する計画が求められていることです。日本でとても有名なブランドであればそのままの商品のほうがクチコミ拡散を狙いやすいですが、補助金の対象になるのは特に中小企業ですので日本でトップシェアを持つようなブランドはほとんどないでしょう。そのため現在開発中の製品の中から、中国の市場性に合致した製品を選んで投入するのが補助金採択のポイントといえます。
次に市場の新規性ですが、こちらは中国だから新市場ということはもちろんありますが、それ以上にサプライチェーンの新規性を強調したほうがいいと考えられます。例えば、日本で楽天やアマゾンで販売しているビジネスをそのまま、中国のTモールに当てはめるだけでは審査員として市場の新規性に疑問符をつける人もいるかもしれません。日本でBtoBで卸売りしているビジネスを、中国ではDtoC(ダイレクトtoコンシューマー)に切り替えるくらいの新規性が求められているのではないでしょうか?
■補助される対象費用
採択された場合、ビジネスに関わる全ての費用が対象となるわけではありませんが、越境ECの場合、中国に投下する広告費や、インフルエンサーの費用などが多ければ多いほどスタートダッシュはしやすくなります。事業再構築補助金の場合、広告宣伝。販売促進費が補助対象となっていますので、メリットは大きいといえます。それ以外にも以下の対象経費が認められます
事業再構築補助金の対象経費
建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、
技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、
外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、
研修費
■まとめ
今回のレポートは、越境ECに挑戦するために使える補助金、事業再構築補助金について解説しました。補助金は内容が複雑で、初めての申請であれば、申請書類の作成がかなりのハードルになる可能性があります。ダイレクトチャイナでは、パートナーである補助金申請の専門会社(行政書士事務所)をご紹介させていただいております。お気軽にお問合せフォームから面談をお申込みください。
また、当レポートで補助金に関する情報も継続して発信してまいります。
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