中国越境ECにおける人気商品研究:化粧品編

-越境販促-

2022.09.14

中国越境ECにおける人気商品研究:化粧品編

中国市場における日本化粧品の輸入額は1位に

2021年、中国の化粧品貿易総額は297億9000万米ドルで、前年比21.6%増となっています。 そのうち、輸入は249億3,000万米ドルで前年比23.2%増、輸出は48億5,000万米ドルで同14.4%増となっています。

2020年1月~10月の化粧品輸出総額データを国別で見ると、日本から中国への輸出総額は全体の24.7%(39億ドル)を占めており、第2位の韓国との差がさらに広がっています。

 

中国における化粧品輸入額の推移(2015年から2020年10月まで)

(出所:「中国への化粧品輸出拡大加速化へ、国内企業の支援を強化」ジェトロ)

韓国コスメと比べると日本の化粧品が高価格であるのはいうまでもありません。しかし、近年中国の経済成長により高額化粧品に対する購買力が向上したことでで、低価格志向ではなく高価格でも品質のいいものを求めるユーザーが増えたのが実態です。日系ブランドが強いカテゴリーは基礎化粧品分野であり、ロックダウンなどによる外出頻度が極めて現象した環境下でも安定して需要が高い市場であるといえます。

このような環境は、海外進出志向を持たれている多くの化粧品ブランドにとっては極めて魅力的と言ってもいいでしょう。ただ、世界的に有名なブランドではない限り、進出戦略をしっかり見極めないとなかなか成功を狙うことは難しくなります。

 

今回のレポートでは、中国進出で成功した日系ブランドの代表例AXXZIAを紹介します。日本では決して知名度が高かったわけではない、中小企業であったAXXZIAが、いかに中国で一定のシェアを取るに至り、上場まで果たしたか、その成功の軌跡を見ていきましょう。

 

AXXZIAの実態

AXXZIAは2011年12月に設立された会社で、中国で成功を収め、2021年2月に東証マザーズ上場を遂げました。主力商品は日本製のスキンケア商品と美容サプリメントです。

「中国で9割稼ぐ日本発化粧品メーカー」というふうに呼ばれており、公式ページのニュースを見てみると中国進出関連のニュースが多数でした。以前売上高の2割弱はインバウンドによるものでしたが、コロナ禍で中国向けの越境EC強化の方針を強化すると、業績がコロナ前より伸長しました。

AXXZIA公式ページでは中国進出に絡むニュースが多数

 

同社がメインとして展開しているブランドにはスキンケアの「アクシージア」と「リスビュー」があり、スキンケアとドリンクが並行して展開する「エイジーセオリー」、サプリメントで展開している「ヴィーナスレシピ」もあります。また、中国の有名なプラットフォームの天猫やJDだけでなく、REDやDouyin、またはPinduoduoでの出店も行いました。

 

 

同社はEC店舗だけでなく、中国でのリアル店舗も展開しており、エステサロンへの卸販売や、自社経営のエステサロンでも商品を展開しています。

AXXZIAが狙っているのは、まずリアルで製品を使っていただき、効果を実感したお客様にはオンラインで購入して頂くという「オンラインxオフライン」のシナジー効果にあります。販促手法としては、まずはライブコマースを毎日実施しています。有名KOLと連携してライブコマースを実施することもありますが、コスト面の配慮でほぼ自社社員で実施しています。

また定期的なキャンペーンや抽選イベント、またKOCやKOLに投稿してもらうこともブランドの知名度を向上させ、購買行動を促す中国市場にあった販促をフルメニューで展開しているブランドでもあります。

 

AXXZIA成功要因分析

次は、AXXZIAの中国市場での成功をいくつかの要因でまとめて解説していきます。

1.マルチチャネルの出店

AXXZIAが有名なECプラットフォームだけでなく、ほぼすべてのプラットフォームで出店しています。ユーザーごとに化粧品をメインで買うECプラットフォームが分かれてきているために、中国市場でシェアを狙うために、マルチチャネルの出店に踏み切ったことが成功要因になりました。

 

2.リアル店舗での固定顧客の獲得

AXXZIAはオンラインチャネルだけでなく、オフラインチャネルでは多くのエステサロンを開設し、または連携しています。リアル店舗を開設することでECではなかなか体験することができないサービスやユーザー体験を提供し、オンラインで指名買いからシフトさせるというオンライン上でのブランドロイヤリティを形成させているのです。

 

3.ライブコマースへの投資

近年、日本でもライブコマースという単語がたまに耳にしますが、ライブコマースに対する感覚はやはり中国人消費者とは大きく違います。特にライブコマースを視聴する頻度だと言うと、毎日のようにライブコマースをチェックしている中国人消費者が大勢います。何故ならば、ライブコマースは天猫、Douyin、REDなどの中国人が日々接するプラットフォームで常に実施されているからです。その故、ライブコマース専用アプリなどをわざわざダウンロードして開くような手間も要らず、日常的にSNSをチェックする感覚で視聴しているユーザーがほとんどです。

中国のブランドでも、海外から中国に進出しているブランドでも、一刻も早く消費者に自社ブランドを知ってもらえるように、日々ライブコマースを実施することがもはやマーケティングの基本中の基本として求められているのです。

 

4.中国人マーケッターの活躍

AXXZIAが出店している各プラットフォームや発信しているSNSを見てみると、どれも流暢な中国語で効果的な手法でメッセージを発信しています。

今まで中国語ができる日本人マーケッターを中心に進出戦略を組むブランドもあると思いますが、やはり中国市場と中国消費者の特徴を把握していないと空振りをます。本格的に中国市場に進出するなら、中国人マーケッターの採用は中期的に不可欠ではないでしょうか。

 

最後に

本レポートは、中国進出に大成功を収めたAXXZIAを中心に事例を取り上げました。中国越境ECビジネスを検討している方や、既に進出している方は、少しでも役に立てれば幸いです。

化粧品は市場規模も成長性も魅力的な市場である一方、競争の激しい市場でもあります。商品力も重要ですが、販促方法やユーザーとのコミュニケーションは常に進化させていかなければならない市場です。

ダイレクトチャイナでは日本のEC事業者を対象に、中国市場進出や、具体的なマーケティング展開について読者企業の皆さまとフリーディスカッションを行うサービスをご用意しております。当サイトのお問合せチャットからお気軽にお問合せください。

 

 

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参考資料

https://www.jetro.go.jp/news/releases/2021/70e1273d1d40eabe.html

https://toyokeizai.net/articles/-/576538