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ダイレクトチャイナをご愛読いただきありがとうございます。
年も明け、日本では年末年始の盛り上がりも少し落ち着いてきたかと思います。中国のお正月にあたる「春節」は、今年は2月10日となります。中国のECサイトでは、年末年始に向けてセールの勢いも加速してきています。今回は12月に引き続き、中国ECのトレンドを紹介してまいります。
■中国EC市場規模
昨年10月に発表された『2023年(上)中国EC小売市場データ報告』によると、中国のEC小売の取引規模、ユーザー数は増加傾向にあります。
出典：電数宝『EC小売業界市場規模及び成長率』
EC市場規模は15兆元を手前に成長が鈍化しています。アフターコロナ期に入り、４％台の市場規模になってきました。すでに15兆元レベルの市場規模の分母ですので、成長率は自ずと小さい数字になりますが、中国EC市場は安定した国内需要を背景に今後も増加傾向にあることは間違いありません。
出典：電数宝『ECユーザー数及び成長率』
上半期のECユーザー数は8.84億人に達し、前年12月と比較し年間で約７％の成長が予測されています。市場規模同様に成長率は 鈍化しているものの、今後もユーザー数は安定増加していくことと予想されます。中国三大ECプラットフォームである天猫、JD.com、 ピンドゥオドゥオは総合ECプラットフォーム、よく耳にするDouyin（中国版TikTok）はライブコマースプラットフォームに分類されます。中でも今後成長を期待されているのがライブコマースです。
■ライブコマース
出典：電気数宝『ライブコマース市場規模及び成長率』
中国ライブコマースの市場規模は45,657億元（約93兆円）に上ります。また関連企業は120万社以上存在していると言われており、すでに中国EC市場における社会インフラとして成長を続けています。
出典：満投財経『ダブルイレブン大セールデータ』
業態別の昨年11月のダブルイレブンのセール結果を見ると、天猫、JD.com、ピンドゥドゥに代表される総合プラットフォームでの実績は昨年実績を下回り、Douyinに代表されるライブコマース型のプラットフォームのダブルイレブンセールは昨年対比18％以上の成長を記録しました。
また、昨年2023年のダブルイレブンの流通取引総額は11386億元（約23兆円）に対し、ライブコマースはその約20％に当たる、約2151億元（約4兆3800万円）を占めています。ライブコマースによる収益の割合は年々増加してきており、総合プラットフォームとの差を縮めつつあります。
■中国でライブコマースと言えば・・・やっぱりDouyin
出典：Douyin生活サービスプラットフォーム公式Weibo『023年度データ報告（完整版）』
Douyin生活サービスプラットフォームが発表した『2023年度データ報告』によると、
プラットフォーム全体での取引額は昨対256％、ライブコマースによる売り上げは昨対450％を記録しました。
伝統的な総合ECプラットフォームと比べ、Douyinのビジネスモデルは、いままでに全く知らなかったしブランドでも、ライブコマースで商品の特徴を訴求されるために、消費者の興味をひきやすく、購買につなげる力があると言えます。
また、TikTok（海外版Douyin）はゲームアプリに属さないアプリケーションとして初めて100億米ドル超えの売り上げを記録しました。中国国内のみに限らず、Douyin/TikTok陣営のグローバル展開が今年は非常に熱くなると注目されています。
■まとめ
本レポートでは、中国ECのトレンド、中でもライブコマースについて紹介しました。Douyinは国内で、TikTokはアメリカや東南アジアで凄まじい勢いで成長してきました。
中国のEC業界の今期の時流を予測すると、従来型総合プラットフォームの勢いが落ち着き、新勢力のライブコマース型ECプラットフォームが新たな需要を作り続けていくと思われます。特にDouyinが仕掛けるライブコマース型ECが新たな中国のEC市場加速の原動力になると思われます。
当レポートでは、常に中国市場を追いかけ、中国越境ECに参画している企業様にも、これから越境ECを検討される企業さまにも有益な情報を発信し続けてまいります、
中国への越境ECの参画や、越境物流についても個別に面談をさせていただき、ご提案させていただいております。お問い合わせフォームよりお気軽にお問合せください。
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