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今回は、先日11日に行われた中国発世界最大規模のECセール、ダブルイレブンについてご紹介いたします。

■ダブルイレブンとは

11月11日は1が4つ続くことから中国では「独身の日」の日と呼ばれ、大型セールが行われます。

2009年アリババ傘下のタオバオ、天猫で始まり、今年で15年目を迎えました。

現在では世界最大規模のECセールとなっています。

■2023年ダブルイレブン取引総額

出典：星图数据

星图数据によると、今年度全プラットフォーム総合取引総額は11836億元（約24兆7000万円、先行販売期間10月31日20時～11月11日20時まで）、成長率は２％と前年度に比べ鈍化しました。

ダブルイレブンイベントは社会インフラとして完成され、伸びるところまで伸びた実感は否めません。それでも２％成長しているのは中国の内需の大きさを物語っています。

出典：星图数据

総合プラットフォームの売り上げランキングは、天猫、JD.com、Pinduoduoの順です。

またライブコマース領域では、Douyinが昨年に引き続き、1位の売り上げを記録しました。

天猫が牽引した中国EC市場ですが、現在では完全に3強体制＋Douyinのライブコマースという形成が出来上がっているように感じます。

出展：亿邦动力

昨年までは李佳琦氏など有名な配信者が売り上げを独占するような状態でしたが、今年度は58のライブ配信会場で売り上げ1億元（約20億円）を突破するなどライブコマースでの競争も勢いを増しています。

■今年のキーワード　中国×新技術

①健康食品

出展：タオバオ（高タンパク、糖質０で人気のプロテインバー）

近年中国では健康意識が高まっており、若者の間でも”養生”という概念が再ブレイクしています。

低カロリー、添加物0を謳った調味料や、高タンパク質のプロテインバーやお菓子は、気軽に生活に取り入れられることから売り上げの比率も高くなっています。

調味料は227億元（約4700万円）、お菓子は121億元（約2500万円）の売り上げを占めています。

②国産ブランド

出展：タオバオ（中国化粧品ブランドPROYA）

化粧品領域ではPROYAや自然堂など中国国産ブランド商品の売れ行きが好調です。

商品のパッケージやデザインも若者のニーズに合ったものが増え、消費者からの人気を集めています。

日本ブランドが苦戦を強いられている背景には、中国ブランドの台頭がありますが、ダブルイレブンでも中国ブランドが圧勝している実感です。

アンチエイジング成分が含まれている商品や環境に優しいエシカル商品が特に人気があります。

③AI家電

出典：星图数据

全プラットフォーム売り上げの15％以上を占めているのが家電商品です。中でも掃除機等AIを搭載した商品が人気を博しています。家電製品でもHaierやMidea、Xiaomiがトップを占めています。

出展：搜狐新聞「EC巨頭激戦AIGC」

また天猫では、9月からAIGCコンテンツ（AI生成コンテンツ）を試験的に導入し、ダブルイレブン商戦向けに10月に正式リリースしました。消費者に対して疑問解決や、商品の選び方のアドバイスを提供するだけでなく、ブランド側に対してはマーケティングにおけるAIデータ週報、動向を無料で提供するという新しい試みを行いました。

ECプラットフォームはもはやEコマースとしてのただの売る場所の提供のみならず、マーケティング、経営に至るまでのサポートをも求められています。

■まとめ

本レポートでは、2023年ダブルイレブンの概要と傾向をご紹介しました。

アリババ傘下の盒马鲜生（フーマー）がJD.comに出店するなどプラットフォーム間での協力も加速しており、まだまだ成長の可能性を残している市場です。

ダブルイレブンにおいては商品特性のみならず、売り出し方も重要になります。

既に中国ECへ進出済みの方もマーケティング戦略を今一度検討されてみてはいかがでしょうか。

ダイレクトチャイナでは、中国市場にむけた越境物流の見直し、越境ECの販促をサポートさせていただいております。

お気軽に当チャットより個別面談のお申込みをいただけると幸いです。

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