パレット輸送「24年問題」で効率化　標準規格の普及が課題

はじめに

パレット輸送や保管は、人手不足やトラックドライバーの長時間労働を軽減する効果的手段です。しかし、異なるサイズのパレットが使用されることで積替え作業が増え、手間がかかります。国土交通省が推奨する1.1メートル四方、高さ14.4～15センチの統一規格の普及が課題です。これにより、積替えが減少し、レンタルパレットの利用が増え、コスト削減にも貢献します。

物流業界問わず人手が不足している昨今、積替えの手間が省けるほか、規格が統一されていればパレットをレンタルして現場で使いまわす機会が増え、自社パレットを届先で回収して持ち帰る等のコストも減らせるのかと思います。22年度から23年度は、レンタルパレットの利用が5%前年に比べ増えたとの事です。今後この流れは、加速してゆく傾向と言えるでしょう。

パレット輸送：パレットの素材

パレットは木製、プラスチック、金属、紙などさまざまな材料があり、用途や環境に応じて選ばれます。木製は安価で補修が容易、プラスチックは軽量で衛生的、金属は耐久性が高く、紙はリサイクル可能です。しかし、木製パレットは積替えが必要であり、業務効率化には課題が残ります。今後は再利用可能なプラスチックや紙製パレットの普及が期待され、企業の意識改革が必要です。

再利用可能な安価なプラスチック製のパレットや、紙で出来たパレットなども今後増えてゆくと積替えを無くす為の業務も減る事やレンタルの利用と合わせ購入などの普及する事につながるのかと思われ、企業の意識も変えてゆく必要があるのかもしれません。

せめて、積み替えないで、最下段の木製の部分に接地する面の荷物を出荷時の検品を行い記録をして商品の品質を保つ、そんなことも荷主企業様にご理解頂く必要があり、今後そういった目線で提案してゆけるように取り組んでいく事が必要になります。

パレット輸送：時間の削減効果

バラで積み込む場合、合計4時間を要することが一般的です（積込2時間、降し地2時間）。一方、パレット輸送では、フォークリフトを使用すれば15分～20分、ハンドフォークを使用すれば30分程度で積み込みが完了します。これにより、従来のバラ積みに比べて劇的に時間を節約できます。また、BtoBの納品では物流機器の利用によりさらに時間を短縮でき、1回の運行で処理できなかった量を2回の運行で処理できる可能性もあります。結果として、積卸にかかる時間や輸送中の時間を大幅に削減でき、業務全体の効率が向上します。

実際には、積載効率を考えると、バラでの積み込みの方が十分に積み込みが出来ると判断し、なかなか浸透しないのが現状です。ですが、パレットとパレットを段済みする事で積載効率を上げる事や、輸送効率を上げる事で輸送回数を増やす事で同じ費用で今までよりも多く荷物を運ぶことが可能になるかもしれません。パレット輸送は、業務全体の効率化を図れると期待できます。

 

まとめ

今回は、パレット輸送の作業時間の削減や規格の統一の必要性、そして異なる材質の利点についてご紹介しました。パレットの標準化が進むことで、業務効率が向上し、コスト削減にもつながることが期待されます。また、この取り組みが24年問題の解決にも貢献することを考えると、今後も荷主様にご理解いただける様受け手側の企業も提案し続ける事で、物流業界全体での取り組みが、持続可能な未来の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

 

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